ブラームス　　　2枚組

disc1

①バラード集 Op.10［4曲］

②2つのラプソディ Op.79

disc2

③間奏曲集(10曲)

　間奏曲 変ホ長調 作品117-1

　間奏曲 変ロ短調 作品117-2

　間奏曲 嬰ハ短調 作品117-3

　間奏曲 変ホ短調 作品118-6

　間奏曲 ホ長調 作品116-4

　間奏曲 イ短調 作品76-7

　間奏曲 イ長調 作品76-6

　間奏曲 ロ短調 作品119-1

　間奏曲 イ短調 作品118-1

　間奏曲 イ長調 作品118-2



グレン・グールド (ピアノ)

録音:1982年①②、1960年③



まずおススメしたいのはdisc2③の間奏曲集です。グールド 28歳の時の演奏です。このブラームスでは、バッハを弾くグールドとは全く別の一面を聴かせてくれます。郷愁と渋いロマンに満ちたブラームス晩年の枯淡の境地をグールドが慈しむように演奏しています。こんなロマンティックなグールドは他では聴けません。極限まで疲れきったときに癒してくれる、究極のヒーリングミュージックかもしれません。不滅の名盤1000にも選定されています。



disc1は、グールド最後の年となった1982年に録音し、はからずも彼の"白鳥の歌"となったアルバムです。もちろんグールドは、3ヶ月後の早すぎる突然の死を予感していたわけではありませんが、ブラームスが21歳の時に書いた《4つのバラード》の深沈たる表現は、やはり聴き手に特別な思いをもたらさずにはおきません。力強く荘重な響きには不足はなく、遅めのテンポでゆったりと奏でられた歌はまことに印象的です。《4つのバラード》は有名な第1番をはじめ、劇的な表現と深い抒情性を巧みに対置した演奏は聴きものですが、間奏曲のような第4番の穏やかな表現もそれに劣らず深い味わいを湛えています。《2つのラプソディ》でも、ピアニスティックな効果を鮮やかに示すとともに、澄んだ音彩を効果的に使いながら、ブラームス的な重厚な演奏とはひと味違った新鮮な魅力をもたらしています。



輸入盤、盤面傷無し　14



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