“志を繋ぎ共に生きる心”、人間国宝“福田喜重”落款のひと品、温もりを演出するトールサイズの付下げでございます。

福田喜重（ふくだきじゅう）は、京都の鴨川近くに工房を構える人間国宝の伝統工芸士。父である刺繍家“福田喜三郎”に師事し、本格的伝統技法を習得。生地の選択から意匠・染・縫・箔の全行程を一貫して手掛け、一切の妥協を許さない姿勢から生み出される作品の数々は、幾多の受賞歴とともに総合芸術として絶大な支持を得ています。染めの作品も手がけ、その時に父の名前「福田喜三郎」を落款に入れる事がございます。

透き通るような灰青色と杜若色の彩色に広がる心地よい温もり、柔らかなグラデーションに描き込まれたアブストラクトなデザインモチーフ、それは付下げの構図に卓越した技能が生みだす“福田喜重の美の世界”、至極の美しさに包まれて…“共に生きる心”，落ち着きある大人の心根が写し出されたかのような印象の一枚。

左肩(背中側)に薄シミ、右袖に少々のヤケと両袖口に目立たぬ薄汚れがあるのみの大変状態が良い美品の一枚、仕付け糸付“手縫い仕立て”のお品でございます。

こちらのお着物は、優しいトーンの彩色で染めの美しさにフォーカスした飾り気のない意匠を込めております。着物を飾る染め柄は正に福田喜重の魅力そのもの、美しくも飾り過ぎず…季節の装いに是非どうぞ。

付下げは、色無地と訪問着の利点を兼ね揃えており、幅広いシーンで装いを楽しむことができるオールマイティな着物。帯や小物とのコーディネートで、年齢を問わず長くご着用いただけるのも“コストパフォーマンスがいい”と言われる所以です。着物初心者の方にも是非お勧めします。

“創造を超えて未来へ染め出す”、歴史を感じながら美しい着物に袖を通す至福のひと時、さぁ！装いの満足度を上げて…着物の奥行とともにその高級感を存分にお楽しみいただけることでしょう。


採寸表
身丈 ： 169cm（肩から）
裄　 ： 71cm
肩巾 ： 35cm
袖巾 ： 36cm
袖丈 ： 48cm
前巾 ： 23.5cm
後巾 ： 28.5cm
素材 ： 正絹(袷)
折代 ： 身丈(内揚げ 前3cm・後6cm)　裄(身頃側：0.5cm・袖側：0.5cm)　袖丈(0.5cm)

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