女房は女４人姉妹の上から二番目なんですが、下の妹たちがこれがまた昔の表現でいうところの「やんちゃ娘」で、よくモノを壊したりなくしたりしたそうで、今回ご紹介する時計も一旦はなくしたモノらしいんですが、現状稼動し全然クォーツ時計にひけをとらない精度で動いております。

それじゃ何故出品になったのかというと…………

義妹がバスを待っていたところ、列に割り込んできた男性が肩にぶつかりその衝撃で50年近く使い続けて来たこの時計のベルトが外れ、落下して運悪くゲリラ雷雨で出来た水溜まりへポチャ。

すぐさま拾い上げたので、時計自体は大した損傷も無いのですが、ベルトは画像のようにダメになりました。

運悪く、バスを待つ間にまたスコールのような雷雨に遭い、恐ろしくなって時計はカバンに押し込んで帰って来たそうです。

オール金属でこのところの天気ですから、身に付けるのもちょっと躊躇しますよね。義妹はそれからというもの時計は身に付けず、誰彼かまわず「今何時？」って尋ねているそうです。

そこは人情の街大阪なんで、親切に教えてくれるそうです。「あんた、時計くらい買いなはれ」とはよく言われるらしいんですが、「ワシの時計あげるわ、使いなはれ。そろそろ飽きてきたんで、新しいの買おうと思とったや」なんていう人までいたと聞きました。

すいません。また話が逸れました。戻します。義妹から頂いたこのセイコーの自動巻。一週間くらい様子をみました。クォーツ時計にひけをとらない精度で動いております。装着してれば突然ストップということはなかったんですが、残念な事にこのラグ幅にピッタリ合うベルト、見つけられません。

現行寸法の１２ミリ幅はとてもキツく、１１ミリ幅は小さいのです。1977年まで１１‥５ミリ幅という特別な金属ベルト幅があったと聞きましたが、もはや入手不可。１２ミリ幅のバンドを少し細工して使うしかないようです。

しかしさすが「世界のセイコー」の時計です。適切にメンテナンスをしていれば、このように50年使ってもまだまだイケます。当時流行の日付機能も問題なく動きました。いささかリューズが硬い感じはありますが、気をつけて使って頂ければOKです。少し見てくれの悪い箇所は、かみやすりで丁寧に磨きました。

自動巻を一度使ってみたいなという方、ぜひお買い求め下さい。丁寧に梱包させていただきお送りします。