わたなべまさこの代表作の１つ「ミミとナナ」
集英社「マーガレット」の前身の月刊誌
「少女ブック」の昭和38年３月号別冊ふろく

写真18～20のように
裏表紙と最後の１枚が本体から剥がれ
表紙・裏表紙に破れがありますが
本誌の状態は良好でページの欠けはありません

文明社会、大自然と離ればなれに育った
双子の少女という設定は
「山びこ少女」「さくら子すみれ子」
「ふたごのプリンセス」と作者が繰り返し執筆し
いずれも読者に大人気でしたが
「ミミとナナ」だけ復刻されていないので
大変貴重です

わたなべまさこは昭和27年
バーネット原作「小公女」でデビュー後
若木書房から「嘆きのバレリーナ」
「涙の讃美歌」など多くの単行本を執筆し
昭和32年に光文社「少女」の
「星よまたたけ」で雑誌デビュー
「山のこだまの物語」など次々に執筆すると
同年のうちに
集英社「少女ブック」で長期連載「山びこ少女」
講談社「なかよし」で「天使のひとみ」の連載を開始するなど当時の全ての少女誌で
たちまち人気を博します

若木書房の貸本向け月刊誌「泉」「こだま」でも連載作品を次々に執筆するかたわら
「少女ブック」では「しあわせの鐘」
「みどりの真珠」「白馬の少女」などが
一時期は２作同時連載という活躍ぶりで
「りぼん」でも「お山のおくの物語」
「おかあさま」を連載
小学舘「幼稚園」「小学一年生」でも
「しらゆきちゃん」「さくらちゃん」を連載し
読切り作品も含め大活躍します

「ミミとナナ」は「少女ブック」休刊に伴い
創刊された「マーガレット」に引き継がれ
以降同誌の看板作家として「従姉マリア」
「さくら子すみれ子」「はだしのプリンセス」「青きドナウ」など多くの人気連載を経て
代表作「ガラスの城」に至ります

「りぼん」でも「カメリア館」「花の館」
「ねむの木の子守歌」など看板作家として活躍し
「デラックスマーガレット」「セブンティーン」
など少し上の年齢層向けの雑誌にも
執筆の場を拡げます

また講談社「少女フレンド」連載の
「聖ロザリンド」で新境地を開き
小学舘「少女コミック」連載「シャンデリア」
秋田書店「プリンセス」連載「天使の挽歌」
などを経てレディースコミックに場を移し
「悪女シリーズ」などの代表作を生み
94歳になる今も執筆を続けています

昭和少女マンガファンのかた
いかがでしょうか