著者は序章でショパンの生涯をポーランド人の目で概観したのち、創設当時のいきさつ、ポイント式秘密投票の問題点、審査員同志の軋轢、ワルシャワっ子の過剰な反応など、興味深い物語が余すことなくつづられています。

第３回コンクールから、少し引用します。
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結果が発表され、入賞者中、会場の御贔屓の着物姿で演奏した可愛い日本娘、原智恵子（のち、著名なチェリスト、ガスパール・カサドの妻）がいないとなると、人々は会場で審査員とホールとがどうなることかと危ぶまれるほど暴れ出し、聴衆の一人としてその場に居合わせた富豪、スタニスワフ・メイエールが、すばやくその場で不当な扱いを受けた東京の少女に〈聴衆賞〉を寄贈することで、やっと最悪の状況を回避し、嵐が静められたほどだった。

一般には、第１０回のポゴレリチとアルゲリッチのことが興味深い事件だと思います。


1988 年 11 月 20 日　第１刷発行
1989 年 7 月 20 日　第３刷発行

著者：イェージー・ヴァルドルフ
訳者：足達和子

発行所：株式会社　音楽之友社
定価：本体 1,796 円 + 税


● 目次
序章　ショパン
第１回コンクール　1927 年
第２回コンクール　1932 年
第３回コンクール　1937 年
第４回コンクール　1949 年
第５回コンクール　1955 年
第６回コンクール　1960 年
第７回コンクール　1965 年
第８回コンクール　1970 年
第９回コンクール　1975 年
第１０回コンクール　1980 年
第１１回コンクール　1985 年
訳者あとがき
ショパン作品一覧
写真説明
人名索引

本分の前に、写真が１６ページあります。



書き込みはありません。
落丁・乱丁、破れなどもありません。

表紙に強い衝撃を受けた傷があります。
天はキレイですが、地と横に茶色いシミ汚れがあります。
カバーの裏面にシミがあります。
写真を必ずご確認願います。

中身の状態は、良好です。
老眼での素人検品です。状態の捉え方には、個人差があることをご理解願います。

プロの方ならば、相応の経年劣化等を見つけるかと思います。
他人が読んだ「中古本」としてご理解のうえ、ご検討いただければ幸いです。

自宅で保管していた本です。
神経質な方は、購入を控えてください。