洗足学園音楽大学

Dana Hanchard

散歩をすることはいいことです。 足元に大地を感じ、 緑の森の恵みから 与えられた歌がある。 それは、私の友人、 VKIKO と散歩をしている時 でした。 彼女が、静かに目を向けた先の地面には小さな甲虫のような 虫がいて、まるで鎧に完璧に描かれたように、その背には白いハート模 様がありました。 それで、 日本語でハート (heart) を意味する KOKORO がこのプロジェクト名になったのです。

堂々とそびえ立つ老木 (ひいおばあさんの木) 「ありがたい」 に出会っ たのも、散歩中に八幡宮へ向かう石段を上っている時でした。

ある日、家から外に出た時、 薄ぼんやりとした室内の暗がりから、美し さと可能性をもった無限に続く空の下に出て行くと、私の中で" Infinity Song” が奏で始められたのです。

"Tombo" のインスピレーションとなったトンボと出会うきっかけとなっ たのも、ある日散歩をしている時でした。

数年前のある夜に思い切って散歩に出掛けると、 VKIKO のスタジオに 初めて行き当たり、そこで心の友VKIKOと出会ったのでした。

ですから、散歩をすることは有意義なのです。 それはまるで理性から解 き放たれ、心の声に導かれワンネスに向かっていくかのよう。

DGH


KOKORO は、 2008年に、 高尾山ベースのアーティスト VKIKOの 絵とのコラボによるコンサートとしてカワイピアノのコンサートサロン 「パウゼ」で開催されました。 このアルバムの収録曲は、私が7年間 日本に在住していた間の、 新しい土地とそこに住む生き物たちとの交 流の記録です。 これらの楽曲は、新しい土地と音楽的景観による文化 と言語への移り変わりを反映したものです。 ここ数年でずいぶんと変 わりました。 というのも、地軸が2回ずれたのです。 けれども、この ような試練にも関わらず、心のままに生きている命の本質は何も変わ らないのです。 このアルバムは、 川崎にある洗足学園音楽大学の教員 在学生そして卒業生たちの演奏によるものです。


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