昭和初期から中期に作られたと思われる丹前です。
フリースやカーディガンとは違う、まさにお布団を着ているような心地よい温かさがあります。
ボリュームの割には軽いので、木綿わたではなく絹わたが入っているのかな？とも思っています。

他の衣類と一緒ではなく、これ一点だけが風呂敷に包まれて大切そうに行李の中に入っていました。
両脇と裾に躾がかけられています。
(裾の躾は広げたので取れました)

傷みや汚れは見当たりません。
裏地も綺麗なままです。
縫い上がったものを誰かに送ろうと思いながらも、送らずにそのままになってしまったのかもしれません。

半年ほど前にその行李を処分してしまい、その時に、手掛かりとなったかもしれない同梱の物全て(これだけは残しておこうと選ばれたものらしい)も処分してしまって悔やんでいます。帯紐や、当時の私には価値の分からなかった、いにしえの小物類があれば、時代推定の参考になったかもしれません。

身丈 約126cm
厚み 約7〜10ｍｍ(部分による)

モデルは身長185cmです。
身長160cm足らずの私が着ると、丈は脚首まであります。