モーツァルト:弦楽四重奏曲第14番～第23番 アルバン・ベルクSQ

・パソコンにダビングしたのみで１回きりの使用
・購入時、ついていたおそらく傷除けのための薄いスポンジが溶けて、CD２枚目の表に付着していました。（写真10枚目）パッと見た目には分かりませんが、よく見ると、その跡が見えます。そのため「やや傷や汚れあり」にし、値段を下げました。試聴しましたが、音質に問題はありません。
・それさえ気になさらない方には、名曲・名盤・このボリュームで、この値段はお買い得かと思います。

「レビューより」
　たとえば、36番シンフォニーをわずか3日で書き上げたモーツァルトが、６つのカルテットとはいえ、他の作品と並行しながらその制作に2年もの歳月を費やし、これを長い苦心の上の成果と彼自らをいわしめたこのハイドンセットは、聴くほどにその構成の妙と完成度の高さに驚きと感動を覚えます。とりわけ第5番Amajorは、まさに出色の出来栄えといえます。それは従来の形式とは完全にその一線を画しています。優美にして厳粛に上昇下降し転調反復する魅力的な主題、その第１第２楽章のメロディーとパッセージの背後に、実は目立たない三拍子のリズムが隠されているのです。これは彼の全作品の中でも、女性的優美さという点において白眉のものといえるでしょう。
これを、春、狩、不協和音と並び称して名付けることが許されるなら、あえて「チャーチウェディングの花嫁」と命名したいほどの初々しい気品にみちています。
この作品をベートーベンが好んだという逸話がうなずけます。そして、確信に満ちた解釈と常に歌心を忘れぬアルバンベルグの演奏は安心信頼を約束してくれます。