「ペリカンのくちばし」形ではないクリップの、言わばペリカンの「別系統」の製品です。
製造は、推定で1960年代後半～70年代前半頃と思われます。
名称は「ペリカン30」です。

◎●本品は原則的に「ジャンク扱い」の出品となります。
　理由は、ペン先の近く(首軸)にヒビが1ヵ所あるため(最後の画像)。
　ただし、筆記そのものは、ほぼ通常通り可能です。インクの「あふれ」はなく(汚れ取り除きの必要なし)、ヒビの部分にうっすらとインク汚れが出る状態です。
　従いまして、同型デザインのペリカン万年筆をお持ちの方が、部分交換やグレードアップをされる場合が理想的かと思います。

【外観の状態】
首軸のヒビ以外には、特に問題はなく、全体的にキレイな方だと思います。

【ペン先(字幅)について】
18金の硬質中字(HMの刻印)となりますが、使ってみた感じではそれほど硬いペンタッチではありません(やや硬い程度)。塗装落ちはありません。
　このデザインの製品は、ペン先がスライド式に素手(またはゴム手袋着用)で簡単に取り外せ、同型デザインの万年筆と交換可能です。(インクの固着が考えられる場合は、インクをぬるま湯で溶かす必要あり)

【筆記確認】
出品にあたり、筆記確認をしました。
引っ掛かりなどはなく、スムーズなペンタッチです。字幅は、日本製万年筆のM(中字)と同じぐらいです。

【キャップについて】
何金かの表示はありませんが、色合いから12金の焼付塗装仕上げと思われます。通常のメッキとは仕上げが全く異なり、塗装落ちはまず起こりません。

【コンバーターについて】
販売時に付属していたと思われるオリジナルのコンバーター(スクリュー式)がついています。インクの吸入はスムーズです。