・パソコンにダビングしたのみで１回きりの使用
・プラケースにややすれがあるので、「目立った傷や汚れなし」にしています。


　フルートとハープのための協奏曲 ハ長調は、フルートとハープが主役になっている珍しい作品。フルートとハープは相性が良いとは決して言えず、この組み合わせは前例のないことでした。ハープ協奏曲は数自体が少ないことから、この曲はハープ奏者にとってはとても重要な曲だとも言えます。第2楽章の「アンダンティーノ」はその美しさから人気も高く、単独で演奏されることもあります。映画「アマデウス」のサリエリがモーツァルトの留守宅を訪ねるシーンで、この曲は使われています。

「フルートとハープのための協奏曲」はフルートがアンドラーシュ・アドリヤン、ハープがスザンナ・ミルドニアンによる演奏。アドリヤンは1944年生まれのハンガリーのフルート奏者で、かのランパルに師事したこともある。ミルドニアンはアルメニア人を両親として1940年にヴェネチアに生まれた女流ハーピストで、1959年の第一回国際ハープ・コンクールで優勝している。

「レビューより」
・アドリヤンのフルートは温かく、優しい音色で、ランパルと聴きまがうほど似ている。このフルートの語りかけに応えるハープも美しく、響きが豊かであり、聴いて楽しい演奏である。アマゾンの商品説明に「世界的ハープ奏者ミルドニアンとの共演も聴きもの」とあるのも納得できる。第２楽章を聴くと、愛しい人を思う切なさといった感情が想起されるが、こうした思いを抱くのは、恐らく私だけではないだろう。

・フルート協奏曲第2番ニ長調は、ハ長調の「オーボエ協奏曲」をモーツァルトがフルートに合わせ、一音上げて編曲したものとされている。アドリヤンは、ここでも優しい感性と安定した技巧を見せている。アンダンテ ハ長調は６分ほどの独立した作品。
　全体を通して、ハンス・シュタットルマイヤー指揮のミュンヘン室内管弦楽団が好演している。
　アドリヤンのフルートは、ゴールウェイのような華やかなヴィブラートをかけないが、十分な麗を備えており、ソリストとしての華もある。私はこのような演奏こそ、モーツァルトらしさを味わえる演奏だと思う。モーツァルトの３作品の最良の演奏の一つとして、クラシック入門者からモーツァルト・ファンまで、幅広い層にお勧めできるCD…