海を渡る浮世絵　林忠正の生涯

定塚武敏

美術公論社　1981 初版



目次

序

　東西文化の懸け橋

　時代の背景

　ジャポニスムの波動

１　海を渡る浮世絵

　渡仏

　起立工商会社

　若井・林・カンパニー

　数十万点の浮世絵と美術品

　林忠正の功罪

２　パリイリュストレ・ル・ジャポン

　浮世絵と印象派の周辺

　町人と市民の絵画

　「日本紹介」パリ誌日本特集号（パリイリュストレ・ル・ジャポン）執筆

　民間大使

３　ゴンクールの歌麿・北斎伝

　ゴンクール兄弟

　「青桜の画家・歌麿」

　「北斎伝」

　忠正とゴンクールの往復書簡

４　日本近代洋画と林忠正

　明治初期洋画のかげり

　洋画団体・明治美術会

　論争「日本絵画の未来」

　盟友・黒田清輝

　「鬼征伐」

　西欧画の国内展示

　美術館建設の宿題

５　新作工芸品と林忠正

　高岡の銅工に答える

　「十二の鷹」の話

６　１９００年パリ万国博

　万国博と日本

　文明の戦争

　日本現代美術の展示

　日本古美術館

　晴れの舞台

７　帰国・長逝・散逸

結語

　西欧ジャポニスムの土台石

　明治文化への献上

　時代精神の終焉

年譜・あとがき



パリ万博出店にあたり本文に添えられた絵画（春信・歌麿・北斎の版画や狩野派・土佐派の日本画等々）に１３２年前の誌面とは思えぬ、匂い立つような【和】を感じる。

モネ・ドガなど収集した５００点もの印象派西洋画を日本に持ち帰り、自らの手で西洋近代美術館を建てようとしたが、果たせぬまま５２歳の生涯を閉じた。林忠正のコレクションは寄贈や競売で散逸し、海外へ流失した作品も多数、残念に尽きる。

この本に載せられた絵画だけでも一見の価値ありです。（レビューより）



絶版　希少本



カバーにスレが見られますが中はきれいです。



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