昭和22年（1947年）ヒマワリ社

横山美智子は戦前から昭和30年代まで活動した小説家です。
童謡をふくむ児童ものから社会派まで多彩なテーマに取り組みましたが、特に叙情的な少女小説で絶大な人気を博しました。
一説には講談社のビルの一部は彼女の本の売上で建ったとすら言われているそうです。才色兼備でも有名でした。

ちなみに戦前に製作された国産アニメの名作「くもとちゅうりっぷ」の原作童話もこの方の作になります。

別の筆名は横山美智夫、黒川道夫。
娘には英文学研究者の山脇百合子、バレエダンサーの横山はるひがいます。

本書は人気絶頂期の横山が『ひまわり』で連載していた少女小説を一冊にまとめたもので
装丁、表紙画、文中カット1点を編集長の中原淳一が担当。
ほぼ正方形の可愛いデザインです。


まだ物資不足の時代のためか本文部分は雑物が入った藁半紙のような紙で
その元々の紙の色プラス、ヤケがあります。が、表裏の表紙の中原のカラーイラストのインクはまだ鮮やかです。
背表紙もきれいです。
外からは分かりませんが、表表紙のノドの裏側が少し割れています。
これら以外は大きなダメージ見当たらず
70年以上前の本としてはまずまず良い状態ではないかと思います。

ペット喫煙者なし。

ひまわり、それいゆ、ジュニアそれいゆ、中原淳一コレクターの方
ご検討ください。

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