「海軍料亭小松物語」浅田勁（神奈川新聞社） 帯付き

本書は、横須賀の歴史に名を刻む老舗料亭「小松」を中心に、海軍とともに歩んだ料亭文化の足跡を描いた一冊です。軍港・横須賀の発展とともに、明治・大正・昭和の激動の時代を生きた料亭の物語が詳細に綴られています。軍人や政財界の要人が集った場としての「小松」の歴史を豊富な資料とともに紹介し、当時の社会背景や文化にも触れられています。

本書には帯が付属しており、貴重な一冊です。ただし、セヤケ（経年による焼け）がありますが、中のページは良好な状態を保っています。歴史書や軍事史、横須賀の郷土史に関心のある方におすすめです。

解説

「海軍料亭小松物語」は、単なる料亭の歴史ではなく、海軍とともに歩んだ横須賀の文化・風俗史を知る上で貴重な資料です。軍港として発展した横須賀には、明治期より多くの軍人が訪れ、彼らをもてなす料亭文化が栄えました。その中でも特に名高い「小松」は、山本五十六や東郷平八郎といった歴史上の人物とも縁が深く、彼らの足跡が本書には詳しく記されています。

また、本書では戦前・戦中・戦後と移り変わる時代の中で、「小松」がどのように存続し続けたのか、そしてその背景にあった料亭文化の変遷についても詳しく述べられています。料亭を舞台に繰り広げられた政治的な駆け引きや、戦時中の軍人たちのエピソードなど、歴史的に興味深い内容が満載です。

軍事史・郷土史の研究者や、明治・大正・昭和の文化に関心のある方には必読の一冊です。ぜひ、この機会にお手に取ってみてください。

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