生涯教育入門　　¥580
昭和46年12月15日発行
訳　者　波多野完治
発行所　財団法人　全日本社会教育連合会

波多野完治
明治38年東京神田に生れる
昭和3年東大文学部心理学科卒
昭和22年東京女高師教授
新和25年お茶の水女子大学教授を経て、昭和44年同大学長。46年退職
お茶の水女子大名誉教授 文学博士
1900年ユネスコ・フエロー
1965年ユネスコ生涯数育委員会に出席

日本版に寄せる原著者の手紙
現在，生涯教育の理念を断乎としてむかえ入れようと決心しているたくさんあります。しかし、それらの国々のうち、日本がそのさいし一つであり、かつまた、もっとも堅くこのことを考えている国であるは、うたがいをいれません。思いおこせば、1965年、パリでの委員会の会合のときでした。生涯教育の範囲とそれらの将来世界におよぼす結果について、そのときはじょ徹底的な検討がおこなわれたのでしたが、あなたは、その際の委員のでした。このとき、委員会で、また，レセプションで、あなたと小生といろいろなことを話しあいました。その結果、日本とそは、生涯教育のっともゆたかなみのりを生み出す国であることを知り、非常な満足をおえたことを、わたしは記憶しております。一生涯のあいだ、たえまなくき、かつ公的私的生活の全領域にわたってくりひろげらるべき「綜合」育の理念は、日本において、すでに発展の期が熱しており、歴史的経験
らいっても、教育思想の上からいっても、今後もっともすぐれた開花をう束する国であることを、わたしは、貴兄との対話を通じて感じました。
このたび小著「生涯教育入門」が貴国において、公刊されますことは、貴国がこの思想に至大の関心をもっておられることを再び証拠づけるものであり、あなたの努力により、この小さな書物が日本の教育界になんらかの影響をおよぼすようになることは、わたしのこの上ないよろこびです。
この上、わたしののぞむところは唯一つしかありません。それは生涯教育という、あなたにもわたしにも充分論じつくされ、熟知されているとの新しいアイディアが、たんに理論の領域に止まることなく、実際に活動にうつされることです。　【中略】
1971年10月19日　ポール・ラングラン

古物商許可証
第 621272201772号 交付平成22年10月18日 大阪府公安委員会