推定40年代、フランス軍(CJF)レザーサイクリストジャケットになります。

CJFとは第二次世界大戦中にフランスのフィジー政府に設立された青年組織。
フランスの敗北とドイツの休戦後、フランス軍が解体され若い兵士達の受け入れが必要となった為、1940年の法令に基づいて設立。
CJFは従来の兵役に代わる青少年キャンプであり、若者達に規律、共同生活、そして労働を通じた教育を提供する事を目指していたそう。

フランス本土及び北アフリカの非占領領域に52のキャンプを設置し、国に有益な仕事と身体教育及び技術指導に分けられました。
またCJFはパラミリタリー であり、軍事的な訓練と規律が重視されていました。
参加者は制服を着用し軍事的な行進を学びましたが、武器を持つことは無かったそう。

1944年ドイツ軍の圧力によりCJFは解散。
その後多くの参加者はフランス国内のレジスタンスに加わり、自由フランス軍として戦いました。

そんなCJFより、組織の参加者が当時着用していたLeatherCyclistJacketのご紹介です。
活動期間が僅か4年という期間のみ採用されていた1着となりますので初見の方が殆どかと思います。
フレンチワークウェアでも度々見かけるサイクリストジャケットと酷似したデザインでウエストまでに留められた着丈が短くスッキリした印象。
尚且つ寸胴型のボックスシルエットになりますので、動きやすくゆったりした着心地でスマートな佇まいとなります。
小ぶりな襟、両胸に配置された大きなフラップポケット、ボタン留めサイドアジャスター等、シンプル且つ簡素なディティール。
生地には恐らくカウハイドを贅沢に使用。

カウハイドとは生後2年以上経過した出産経験のある雌成牛から作られる革。
革自体が厚く強度、耐久性に優れており、使い込むほどに艶が増し、少しずつしっとり柔らかな革質へと変化していきます。
裏地はウール生地で仕立てられていますので、保温性も抜群。デザイン性もさることながら、機能性にも優れた1着なのは間違いないでしょう。
漢らしさ全開で、肩肘張らずに羽織るだけでキマる1着かと思います。

サイズ
着丈　59.5cm
肩幅　47.5cm
身幅　57cm
袖丈　61cm