新品購入後一度針落としたのみ。美品

メロディアスで颯爽としたプレイが魅力の寡作のアルト・プレイヤーの名盤。

全盛期の野趣溢れるERIC DOLPHYと、洗練されたマッキンタイアのインタープレイが最高にクールな傑作。同時期のマイルスの『マイルストーンズ』が好きなら間違いなくオススメ!

CHARLIE PARKER直系のビ・バップ・マナー、高速メロディアス・インプロヴィゼイションがモダン・ジャズの魅力を存分に堪能させてくれる。ピアノにWALTER BISHOP JR.、ベースにSAM JONES、ドラムスがARTHUR TAYLORの手堅い布陣。リラックスした夜ジャズな"LAUTIR"で早速2人の個性の違いが際立つソロを存分に楽しめる。どこかオーネットにも似た、エキセントリックでメロディアスなブロウも取り混ぜながら展開するマッキンタイア、続くドルフィーのクールなフルートも出色。"GEO'S TUNE"はモーダルなテーマに導かれて、スリリングなマッキンタイアのソロに突入、後半の艶やかなドルフィーのソロも素晴らしい。


どうしてもドルフィー目当てになってしまう。ケン・マッキンタイアという人は、セシル・テイラーのユニット・ストラクチャーズに参加していたということしか知らない。あの作品を聴きなおしたが、アルトだけに絞って聴きにくい作品だから。

同じようなアバンギャルド派の人だから、似た感じに最初は聴こえるが、アルトでもフルートでも、音色がくっきりして濃く、リズムのキレがあるほうがドルフィー、鼻歌めいて軽く吹くのがマッキンタイアという聴き分けで良いと思う。

バックのリズム隊がハードバップの名手で固めて、曲の輪郭はくっきりとしたバップ。その上でフロント二人が奔放なプレイをするバランスが、とても良い。しかしこういう、アルトとフルート、バスクラというマルチリード奏者の共演・バトル物って、ありそうでない。テナーとかは多いがアルトをメインにしたツインリード、しかも一方がドルフィーなんて豪華じゃないだろうか。

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