まえがき
受験とは、「情報処理能力」のコンテストである。
このことが身にしみてわかれば、君の来年度の合格は固いくというのは、入試で問われるのは、創造性や思考力ではなく、答案を書くのに必要な情報をいかに要領よくインプットし、入試本番の日、いがにアウトプットするかという能力にすぎないからだ。
その意味で、受験専用の"情報誌”である参考書と問題集は、受験生の最大の味方だ。予備校や学校のように、時間をかけて通う必要はなく、情報へのアクセス効率はいちばんいい。また、早稲田の「社会」が、いくら重箱のスミをつつくような問題を出すからといって、百科事典を覚える人はいまい。参考書などに書いてあることも、効率よく情報処理すれば、満点はとれなくても、合格点は固いのだ。
ただ、あまりにも多くの参考書と問題集があるために、その選び方はきわめて難しい。下手な本にひっかかると、必要な情報を吸収できないまま、時間ばかり食って、ついには不合格という憂き目を見る。このことは、私が言うまでもなく、多くの受験生が実感していることだろう。私の経験でいっても、受験指導を始めて以来、私に寄せられる質問の過半数は、参考書・問題集に　【中略】