平成7年 厚さ約1.7cm

はじめに
宇宙観からすれば人間が地球に生活するようになって、点の様なものであ
るという。 日本国などは、 さらに見えない針の穴になってしまう。『佐渡」 などとは更にミクロの世界になるだろう。
しかし、 人間の魂とは、氏姓とは、日本人とは何だろう。年々歳々、 探求 したくなる命題であるようだ。
佐渡奉行を考察するつもりで系図を作成すると、 佐渡奉行を通して、古代 までへも私を引きずり込み、佐渡は日本国誕生よりも前に、日本国を築いた 大和朝廷が八番目に占領し、 足場としながら日本国を造り上げたのだ。 佐渡 は日本国本土制覇の要地として、 海をもものともしない大和朝廷軍団が割拠 していた、と古事記や日本書紀に語っているように、 我々の祖先は古代から 佐渡と縁のある氏族であったから佐渡奉行になったのだ、 「佐渡は孤島では ないぞ」と夢にまで語りかける。
佐渡には、時代時代の中央政界に君臨した氏族が現代までも生活し、 佐渡 の地名はそれらの氏族が佐渡を支配したのだと叫んでいる。 佐渡人の現代の 名前は、 偶然に名乗ったのではない。 本土の戦いに破れて、 佐渡へ偶然に辿 り着き、生活したのではない。 佐渡を目指して、 佐渡へと導かれた日本氏族 なのである。 大和朝廷が日本国を形成してから、大陸から偶然に辿りつき生 活したのではない。 佐渡奉行の家系からそれらが読み取れる。
この度の第四集は、 佐渡奉行の家系を古代から読取り系図にしたものであ るが、 佐渡奉行や佐渡史実を中心に作成したので、 氏族の全ての系図にはな っていないことを断っておく。
例えば、佐渡へ古代に流された大伴国道は、 山岡、 篠山佐渡奉行の共通の 祖先であったり、 安宿王が実在の人物であったり、 宇多源氏佐々木氏京極が 京極為兼と関係して鎌倉初期から佐渡に関わり、 武田が江戸時代以前から佐 渡へ関連したり等々、 佐渡人脈は私を歴史の魅力の虜にして解放してくれな い。事実面白いのである。
佐渡奉行だけでなく、佐渡に関わったと明記している史実人物の系譜、 大 久保石見守長安に関わったと明記している人物の全てを 「寛政重修諸家譜』 から網羅した。 見逃している人物もあるかも知れない。
佐渡史は、 奥深く、根深く、史実の宝庫である。

表紙小傷、やや変色。

なお細部に至るまではチェックしきれない場合がありますので、書き込み・線引き・記名・蔵書印・値札等ある場合があります。ご理解の上、ご購入下さい。