復刻版 新渡戸稲造 邦文武士道 附 武士道と北条時宗

復刻版「新渡戸稲造　邦文武士道」を出品します。



新渡戸稲造の「武士道」については本当に色々なアプレゲールなひと、敗戦利得者なひと、隠れ左派なひと、自称愛国者なひと、米国バンザイなポチ...のものした物を読んで来ましたが、結局、勤労学生の頃でしたか、戦後の混乱期の中で戦勝国、特にGHQが何かを企んでいるとの情報を伝手を辿って入手するや深夜あちらこちらから集めた書籍、児童書、画集、果ては絵本までを選別して旧家であった我家の土蔵のみならず役場や旧制中学の校舎の構造上の空所の奥深くに隠し通し、再び日の目を見るという事はかないませんでしたが、娘婿であった父に託して颯爽と鬼籍入りした母方の祖父が遺してくれたGHQ禁書の中にあった「邦文武士道」を久しぶりに帰省した際に母から伝授してもらい、それが最も判りやすかったという落ちがありますが。



国内放浪や遠縁の叔父の興した貿易商の持ち船でのハワイ島、オアフ島、パラオ、台北の港で人々と商取引や私的な交流に区切りを付けて、とある省で役人をしていた頃に入手して読んだ中華民国総統から初の民主的選挙を経て台湾総統となられた李登輝先生のものされた「武士道 解題：ノーブレス・オブリージュとは」は圧巻でした。思い起こせば、母に書籍を贈ったのは後にも先にもこの一冊だけという事からも分かっていただけるものと（今は我家の大老さま（ざぶとん猫）待遇で私の本、読み放題というところですが）。



新渡戸稲造の「武士道 Bushido: The Soul of Japan」1900（明治33）年にアメリカ合衆国で刊行されると、その翌年に第２６代大統領に就任するセオドア・ルーズベルトはそれこそ何十冊も買求め知人に配って（プレゼントして）歩いたと言われるほど感銘していました。



その他、偉人と認められる方々の中では、彼のアインシュタイン博士、親日国のホーランドではキュリー夫人、私の記憶の中ではまだその笑顔が消えない、合衆国第３５代大統領のジョン・Ｆ・ケネディ等々...武士階級の道徳・倫理観、主君への忠誠、礼儀、名誉、質素、倹約などを重んじる精神にそれぞれ感銘を受けたとされています。