AV BassesはJamiroquaiのベーシストであるPaul Turnerが新たに使いだしたとして、大きな注目を浴びたチェコのハイエンドブランドです。

同ブランドはプロベーシストであるAles Vychodilが1990年代にスタートしました。

当時、大手の楽器メーカーが数多くのベースを市場に供給しましたが、彼の要求に応えられるものはありませんでした。
その自らのニーズを満たすために彼は自身の手でカスタムベースの製作を始めます。

2000年代には欧米のブティックブランドのOEM製造をスタートし、その製造技術の高さを世に知らしめます。

ビルダーのAlesには2019年にドイツで行われたGuitar Summitで出会いました。
人柄的にも素晴らしく、挑戦する気持ちを強く持ちながらも、演奏者に対する気遣いを常に持ち続ける男です。

2019年以降何度か継続してオーダーをしており、安定したクオリティを提供してくれています。
この安定性はブランドにとって地力を示すと同時に、普遍的に重要なことであると思います。

本モデルは2024年に行われたヨーロッパのギターショーで展示され、注目を集めた個体です。

何本か展示されていたものの中から特別な2本だけ選び、日本に持ち帰りました。
そのうちの1本がこちらです。

ボディはFlamed Mapleをトップに、Rosewoodwを挟んでバックにAlderが配置されています。
スルーネック構造を持ち、ネックはMapleとWengeのラミネートタイプ。

このようにネックをラミネートする手法は、左右差や個体差を薄め、より高い安定性を得るために多くのブランドで採用されています。

スケールは34インチ、弦間ピッチは19mmを基本にして可変します。
ブリッジ・チューニングマシンはHIPSHOT。

ナチュラルカラーのサテン仕上げで塗装されており、シンプルな美しさは木材の質の高さを際立たせます。

ピックアップはAguilarのデュアルコイルタイプ、プリアンプは同じくAguilar OBP-3です。

コントロールはボリューム（アクティブ/パッシブSW）、バランサー、ミドル（中心周波数400/800Hz切替SW）、トレブル/ベース。

非常に高い演奏性が特徴的で、普段6弦を弾かない方でも大きな違和感を覚えずに構えられるかと思います。

弾いてみるとスムースな音の立ち上がり感が心地よく、いつまでも弾いていたくなるよう。
Ken SmithやFoderaのスルーネックスタイルの楽器と似ていて、軽いタッチでピアノのように美しく鳴る質感。

ショーモデルが故に少しスクラッチ傷があるのですが、ご了承ください。

付属品 ：ギグバッグ、レンチ、スペックシート

文章：嵯峨駿介

検品担当 : 大島

メーカー保証付き

頑丈な段ボール箱で発送します。