岩手の蝶　180ページ 1988年
青森の蝶たち　158ページ 1986年

はじめに
東奥日報社 代表取締役社長
松岡 孝一
蝶は、私たち人間にとって最も身近な生物のひとつで す。戦やほかのムシを気嫌いする人でも、蝶には目を細 めます。 小学校時代、夏休みの宿題として蝶の標本づく りに熱中した人が多いはずです。そして、採集にしろ、 写真撮影にしろ、自然の中で蝶が舞う姿を見て楽しむ人 も、また多いと思います。
しかし、青森県に生息するかわいい蝶たちをカラー写 真で一冊にまとめた本は、これまで出版されたことがあ りませんでした。今度、津軽昆虫同好会の人たちの協力 で成った本書「青森の蝶たち」は、ふだん知られていな い蝶の世界や、その蝶の美しさに魅せられた人たちの心 情を余すところなく表わしています。
普通、蝶は花の蜜を吸うものと思われていますが、成 虫、幼虫ともエサを動物性のものに頼るゴイシシジミ、 幼虫時代にアリの幼虫を食べるゴマシジミ、きまった道 を飛ぶアゲハチョウ類、 また、毎年見られるのですが、 まだ青森県内で越冬が確認されていないといわれるイチ
モンジセセリ アサギマダラ、〝生きた宝石"と呼ぶこ さわしいほど美しい

表紙小傷、小黄ばみ。

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