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「すべての月、すべての年 ルシア・ベルリン作品集」岸本 佐知子 / ルシア・ベルリン


中学でスペイン語を教える新米女性教師が、聡明な不良少年のティムにとことん振り回されます。
『エル・ティム』

夫を失った傷を癒やすために訪れたメキシコの小さな漁村で、女がダイビングを通じて新たな自分と出会います。
『すべての月、すべての年』

世界中で驚きと喜びをもって迎えられた、至高の短篇集です。

こんなに渇いても、人は愛せますし、こんなに汚くても、人は気高く、こんなに希望がなくとも、人は生きられます。その事実を天気のように受け入れるほかないのだと、悟りを尽くすようなリズムとフレーズでした。

ルシア・ベルリンの小説の良さは、選ぶ言葉のセンスの良さと喜びをあたえてくれることだと思います。新たな世界を新鮮なまなざしで追う、こんな物語に引き込まれます。