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新田 義弘
定価968円

フッサール現象学は単なる哲学の一方法論ではなく長い西欧形而上学の歴史における本質的な出来事であり、新時代(ポスト・モダン)の哲学の運命を決する特筆すべき事件である。本書は現象学研究の第一人者がフッサールの厖大な原テクストに独自の読みをほどこし、意識と存在・人間と理性・物と世界など現代思想の根本問題に清新な解答を与えようとする。初版刊行以来知識人に多大の感銘を与えた名著の、待望の文庫化。

序章　現象学の出発の立場
第１章　前期現象学の方法と立場
第２章　発生的現象学とは何か
第３章　人間存在の問題
第４章　現代の現象学的存在論の問題
第５章　最後の思想的境位

新田 義弘
1929年石川県生まれ。1952年東北大学文学部哲学科卒。専攻は現象学、解釈学。現在、東洋大学文学部教授。主著に『現象学』（岩波全書）『哲学の歴史』（講談社現代新書）など。編著に『Japanische Beitrage zur Phanomenologie』『他者の現象学』（1・2）などがある。

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