紀元前3世紀末、中国史上初の 統一国家を樹立した秦、その後 400年間にわたり東アジア世界に 君臨した漢。両帝国の政治制度、 文化や生活習慣は、のちの中国社 会の規範となりました。

秦の始皇帝は自らの陵墓を、秦 漢時代の中心地であった現在の映 西省西安市の東方約35kmに作り ました。1974年、その陵墓近くか ら今世紀最大の考古学上の発見と いわれた秦始皇帝の兵馬俑が発見 されます。陶俑は春秋戦国時代か ら認められますが、7000体にも及 ぶ始皇帝兵馬俑の数は空前絶後で す。等身大に作られたその陶俑に は、克明な描写が施され、徹底し たリアリズムが貫徹されています。

至宝展 秦・漢帝国の

・「居並ぶその姿は威厳に満ち、まさに始皇帝を守る最強軍団の 名にふさわしいものです。これらは秦代彫塑芸術の最高峰と され、いちはやく「世界文化遺産」に指定されました。

墓に大量の陶俑を埋めるという思想は漢代に引き継がれま す。前漢時代の皇帝陵の陪葬墓からは、秦代の彫塑芸術を継 承しつつも独自の造形的発展を遂げた陶俑が出土しています。 各種の武士俑、侍俑、舞俑や様々な動物俑などは、軽快な雰 囲気を醸し出し、当時の文化や生活習慣を後世に伝えていま す。本展は、秦・漢時代の陶俑を中心に、細かな彫金が施さ れた金工品や石刻彫塑など、国宝・一級文物を含む彫塑芸術 の至宝、約70点を紹介するものです。

1999.8.22仙台展示会で購入しました。
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