児島 襄　こじまのぼる
戦史研究家,作家
1927年1月26日～2001年3月27日
出生地東京
学歴
東京大学法学部卒,東京大学大学院修了
紫綬褒章
経歴
旧制高校時代東京裁判の法廷に通う。これが原点になり、大学院では米国の極東政策を専攻。昭和29年共同通信社に入社。外信部記者となるが、日本の政治外交史の理解には戦争史の研究が欠かせないと考え、39年退社、作家活動に入る。41年「太平洋戦争」で毎日出版文化賞を受賞。以後、第二次大戦前後の日本をテーマに執筆。資料収集と関係者への取材を重ね、近現代の戦史、外交史を踏まえた作品を数多く発表した。代表作に「東京裁判」「天皇」(全5巻)、「第二次世界大戦」(全9巻)がある。平成2年独自の考察による日本近現代史の著作活動から菊池寛賞を受賞。他の著書に「将軍突撃せり―硫黄島戦記」「史録日本国憲法」「史説山下奉文」「指揮官」「参謀」「日本占領」「開戦前夜」「日露戦争」など、また「児島襄戦史著作集」(全12巻 文芸春秋)がある。

戦史ノート
児島 襄著
文藝春秋社　1980年6月初版発行
小B6判　定価1,000円　315P

　戦史研究の第一人者の著者の取材ノートから戦争秘話、小説より面白い珍戦・奇戦の数々、指揮官・参謀の条件などを収録。
　「辛どいぞ日中友好」は著者が1997年に一ヶ月間、日中戦争の資料収集と調査のため中国を訪ねた話。博物館では毛沢東語録の引用はもうたくさんだ、とか、楊貴妃の風呂に入りたい、など言いたい・やりたい放題。後に中国の「友好」とは縦割りの、各セクトごとの友好であって、招待機関以外の要求はしないのが礼儀とのこと。
日中友好は意外に辛どいものになりそうな気がするとの著者の感想、どっちもどっちだと思うのだが、外交を含め相手を甘やかし過ぎてはダメだね。


　40年以上前の本なので、天などにやけ等がありますが本紙はきれいかと思います、写真をご覧ください。

　古書籍にご理解いただける方の利用をお願いします。