メンデルスゾーン

①交響曲第3番イ短調作品『スコットランド』

②交響曲第4番イ長調作品『イタリア』



指揮：クラウディオ・アバド

ロンドン交響楽団

録音：1967年2月　キングズウェイ・ホール、ロンドン（ステレオ）



アバドがレコード・デビューしたのは1960年代。その当時、彼はデッカに何点か録音を行っています。このメンデルスゾーンはその貴重な記録のひとつです。（これ以外には、プロコフィエフ、ヒンデミット、ブラームス、ヤナーチェクなどがありました。）アバドにとってメンデルスゾーンはお気に入りの作曲家のひとりのようでそれは、これらの2曲を84年にも同じくロンドン交響楽団とDGに再録音し、その時は交響曲全集を完成させていることや、また、『真夏の夜の夢』を複数回、さらに序曲集も録音していることからも容易に想像できます（なお、『イタリア』に関しては95年にベルリン・フィルとも録音しています）。そして、覇気に満ちながら、この作曲家特有の品のよさを崩さない演奏からも相性のよさを感じさせます。



はつらつとしていて、かといって華美に走らず、みずみずしい歌と響きに包まれた名演です。この10年余り後のDG盤の方が有名でスケールも大きくなっていて充実していますが、この旧盤のしなやかな感性と荒削りな情熱も捨てがたいと感じられます。カラヤン盤、クレンペラー盤やペーター・マーク盤と並ぶ名盤です。



国内盤【廃盤】帯無し、盤面傷無し



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