ブルックナー

交響曲第4番《ロマンティック》



指揮:ニコラス・アーノンクール

ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

録音:1997年4月



厳格なまでにスコアに忠実に演奏することを要求したアーノンクール。これまで伝統的と言われてきた「壮麗で重厚な響き」という解釈から解放することで、驚くほど豊かな情緒と緻密で多彩な情感を引き出しています。



アーノンクール＆RCOのブルックナー・シリーズ第2弾として発表された交響曲第4番です。人気の「ロマンティック」を上品に、スタイリッシュに演奏している。従来のブルックナー像に大きな転機を問いかけた録音です。厳格なまでにスコアに忠実に演奏することを要求したアーノンクール。これまで伝統的と言われてきた「壮麗で重厚な響き」という解釈から解放することで、驚くほど豊かな情緒と緻密で多彩な情感を引き出しています。



音楽評論家：福島章恭氏

「ブルックナーがロマン派とは隔絶した音楽であることを、最初に示してくれた記念碑的な演奏である。トロンボーンなどに旧式の楽器を起用し、現代的な意味での重厚感とは無縁なので、肉体的な物足りなさを覚える人がいても不思議ではない。（たしかに、アーノンクールの演奏には、もっと音量が欲しいと思うことはある。）しかし、ブルックナーの音楽がパレストリーナ以来のポリフォニー音楽からの伝統を受け継いでいることを知るのも、もうひとつの魂の愉悦である。このことは、コーラス活動の中で、珠玉のモテット集や偉大なミサ曲を歌われた経験を持つ方には、よく理解して頂けると思う。どうか、アーノンクールの瑞々しさを味わっていただいたい。本ディスクを『クラシックCDの名盤』に推薦したときは、ちょうどヴァント人気が沸騰していた時期と重なり、「なぜ、こんな軽量級の演奏を？」という非難の声も少なくなかったが、後につづくアーノンクールの快演を聴くにつけ、自分の批評眼に誤りはなかった、と安堵している。」（福島章恭著「交響曲CD 絶対の名盤」毎日新聞出版より）



国内盤【廃盤】帯付き、盤面傷無し 14



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