「山に彷徨(さまよ)う心」
発行:アリアドネ企画
発売:三修社
1996年刊行
1,700円
出品本は古書店で購入

「バリ山行」は山を舞台にした純文学として話題になっていますが、それに先行するのは古井由吉の一連の作品群でしょう。
1971年芥川賞。

今回出品するのは「山に彷徨(さまよ)う心」です。古井の山に関わる随想、紀行文、小説を集めたアンソロジーで、彼の山への愛着が感じられます。

松永K三蔵の「バリ山行」がワクワク・ドキドキの連続で一気に読みたくなるのに比べて、古井由吉の作品はじっくり山のヒダに分け入るような文章です。