トムフォードがGucciを辞めた後に仕立て屋を始めた頃のものだと思います。
仕付け糸はサイズ調整の印を付ける為と型崩れ防止の役割を持っています。
もし購入されましたら、仕立て屋へ行って自身の体にしっかり合わせて調整してもらってください。
袖も本切羽ですが、袖の長さ調節をするためにボタンホールも開けてありません。
袖丈の調整後にボタンホールを開け、袖先で袖丈を調性するためです。
肩口から詰める事もできますが、袖や背中等、アイロンで立体にしてあるので、肩口から詰めると肘の位置がズレる可能性があるために袖先で調性できるようになっています。
肩口から詰める場合は肘が袖立体になっている所に来るようにしてください。
肘の位置が合っている場合は袖先で調性してください。
その他肩幅、ウェスト等もフィッティングして調性すれば、第二の皮膚と言える程着心地の良いジャケットになります。
カシミヤを使っているだけに一目で非常に素晴らしい事が分かります。
裏地にはシルクを使用しているので、裏地の肌さわりも良く、トムフォードの仕立てへのこだわりが感じられます。

サイズは、

肩４８
身幅５５
丈９０
後８３
袖６６

となります。
サイズは大き目ですが、丈の調整も出来るように長めにしてあります。
トムフォード特有のデザインはしっかりと出ますが、あくまでも仕立て服なので、全体を着用者本人にしっかり合せる事を前提とされています。
現在はTOM FORDも終了してしまいましたが、コレクションをやるようになってからはスーツなども既製服になり、徹底した仕立て服は無くなったので、非常に価値が高い逸品です。
あえてオーバーサイズで着ても良いですし、丈を長くしたままチェスターコートのようにするのも良いと思います。
TOM FORDの仕立ては本当に僅かな期間だけでしたので、これだけ完璧な状態のデッドストックはまず無いかと。
ピークドラペルで非常に高品質な素材と仕立て特有の職人技術、トムフォード特有のデザイン性は保たれるので、この機会に自分好みに仕立て上げてはいかがでしょうか?