著者プロフィール

新村 出（しんむら いずる、1876年（明治9年）10月4日 - 1967年（昭和42年）8月17日）は、日本の言語学者・文献学者。京都大学教授・名誉教授で、ソシュールの言語学の受容やキリシタン語の資料研究などを行った日本人の草分けである。



山口市出身。第一高等学校を経て、明治32年、東京帝国大学文科大学博言学科卒業。在学中は上田萬年（長女は作家円地文子）の指導を受けた。

明治38年にイギリス・ドイツ・フランスに留学し、言語学研究に従事する。その間、京都帝国大学教授となった。昭和3年には帝国学士院会員となる。

昭和10年、宮中の講書始のメンバーに選ばれ、同年1月28日、昭和天皇に国書の進講を行った。昭和25年正月には宮中歌会始召人となった。

終生京都に在住して辞書編纂に専念し、1955年（昭和30年）に初版が発刊された『広辞苑』の編纂・著者として知られる。エスペランティストでもあった。1908年にドレスデンで行われた第4回世界エスペラント大会に日本政府代表として日本エスペラント協会代表の黒板勝美とともに参加している。

1956年（昭和31年）文化勲章受章。出の業績を記念して1982年（昭和57年）から毎年、優れた日本語学や言語学の研究者や団体に対し「新村出賞」が授与されている。



大八州出版・昭和２２年５月初版発行の新村出「あけぼの」です。装幀は染色家で人間国宝の芹沢銈介です。経年の割にはヤケは少なく、シミや書き込み、蔵書印などもありません。正誤表が付属します。カバーは付いていません。７７年前の古書であることをご理解の上、購入の検討をお願いいたします。