昭和61年開催　京都市野村美術館　大名と風流に展示した物です。P11 (9)にカラーで掲載されております。
又、図版解説としてP51〜52に解説が載っております。
箱には時絵で(朝霧)の銘が付けられている。

江戸時代作　

口径14.6cmｘ15.0cm
高さ7.0cm

出雲国楽山(島根県松江市西川津楽山)の陶器をやいた倉崎権兵衛は萩の陶工であったが、松江藩に招かれ、伊羅保写しに長じた。
黄伊羅保を写した本図の茶碗は見事な作行きで、むしろ黄伊羅保茶碗より技巧的で、口造りはすばらしい。
権兵衛作は見込みが広く大きい。楽山は本来『論語』の『仁者の楽山(ぎょうざん)』からつけられた名であり、正しくはぎょうざんと訓むのが正しいとされるが、現在ではらくざんで通用している。
藩窯であったから御山焼とも呼ばれ、初代歿後その子幼少のため、門人加田半六に業を継がせたので半六焼の名も生まれた。
4代の時中絶したが、布志名の陶工長岡住右衛門は不昧の命により文化13年大崎の邸に赴きお庭焼を始めたと伝える。権兵衛の名を継ぎ名工の名をほしいままにした。








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