手の平にのる小さなWドルジェです。（ヴァジュラ）とも言います。



ドルジェ（Vajra）は、チベット密教（ヴァジラヤーナ）における非常に重要な象徴的な法具で、サンスクリット語で「金剛」という意味を持ちます。ドルジェは、破壊できない硬さと力、そしてダイヤモンドのような純粋さと不滅を象徴しています。この法具は、しばしば雷や不動の力を表すともされ、最も強力な精神的な力、すなわち悟りの状態を象徴していると考えられています。



形状は通常、中央に球体があり、その両端から対称的に枝分かれした部分が伸びているデザインです。この形状は、宇宙の完全な調和とバランスを象徴しています。ドルジェは、瞑想の際に持つことで、その持ち主に不動の力と精神的な明晰さをもたらすとされ、また、様々な儀式で使用されることで、その場の浄化や高次のエネルギーの呼び込みに役立てられます。



ドルジェは、慈悲の心と智慧の完全な統合を象徴しており、これらは悟りを得るために必要不可欠な要素とされています。そのため、ドルジェはチベット密教の実践者にとって非常に尊い法具とされています。



1999→1555