フランスの碩学フィリップ・ボーサンの代表的な著作であり、バロック論の古典的著作に数えられる書物です。タイトルにある通り、焦点はフランス・バロックの中心地だったヴェルサイユでのダンス、祝祭、音楽などにありますが、議論は、バロックという概念についての理論的考察にまで広がっています。翻訳は藤井康生氏で、氏による100頁にも及ぶ訳者解説がまた、バロック論の系譜から日本におけるバロックまで、多角的に視線を伸ばしたもので、読み応え十分です。バロックに関心のある方には強くオススメしたい一冊。



1981年の初版です。



1981年の書物にしては、奇跡的に新品に近いコンディションで、平凡社の出版案内も読者カードも挿入されたままですし、帯もついたままです。帯を含むカヴァー全体が薄い透明プラスチックによって包まれて保護されています。若干の使用感はありますが、目立つ傷や汚れや書き込みなどは一切ありません。極めて状態のいい美品です。写真でご確認ください。



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