「けさくしゃ」
畠中 恵
定価: 825円（本体750円＋税）
　イケメンお殿様が戯作仕立てで謎を解く傑作時代ミステリー
　腕っぷしは弱いが、見た目は役者と見紛うばかりの彼の戯作でいい男。
　柳亭種彦は二百俵取りのお殿様で、暇を持て余す趣味人だ。
　その読み手を楽しませる才能をみこんだ版元の山青堂は、彼の戯作で一山当てようと目論む。　
　渋々ながらも書き始めた種彦。
　すぐに戯作の虜になるが、世に出した作品がその身を危うくする……。
　実在した流行作家の若き姿と、本を愛おしむ仲間たちとの痛快な活躍を描く。
　命が帯びやかされても、書くことは、辞められぬ。それが戯作者の性分なのだ
【戯作者】げさくしゃ、て言う御仁。要するに、お江戸の作家。
【売れっ子】江戸の世、本は借りて読むのが主流だった。そんな中、しぶとく強かに、本を売った御仁のこと。
【お江戸の“禁書"】出しちゃ駄目って、お上が決めた本。下手をしたら首と胴体が、切り離される程、という事になる。本を書いたばっかりに、この世とサヨナラする。江戸の世、こんな恐ろしい事があった。

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