日本の秋田県の伝統工芸である
杢目が美しくお顔の可憐な
ヴィンテージの木製の可愛いこけしです。

ラベンダー色の紐リボンをカチューシャのように結び
粋でモダンな印象も。
帯には 手描きの金彩で松の針葉や南天が描かれています。

木肌の色も明るいハニートーンで穏やかな印象です。

製造時からか経年中か不明の表面の薄い線汚れや
藍色の付着などがあります。お気になさらないかたに。

素人計測ですが
高さは約18.5㎝、底の直径は 4.7㎝
重さ約88g
又五郎作の文字と朱色の落款入り

軽いので気軽に配置アレンジも変えられます。
とても可愛らしいお顔です。

検索 伝統 民芸 民藝 郷土玩具
骨董 古い人形 コケシ 着物 おちょぼ口
職人 クラフト クラフツマンシップ

●解説
奥羽本線神宮寺駅から雄物川にかかる嶽見橋を渡って西南へパス(大曲発)で二十分、
南外村岩倉温泉への途上に高野という部落がみえる。又五郎こけしの故郷。
八嶋工芸社という工房で八嶋千代治(五四)さん、
千代志(三二)さんの親子が製作にいそしんでいる。
又五郎こけしには旧藩時代から続いている伝統こけしと近年創作の新型こけしとがあり、
こけしでは珍しい秋田杉の素材を使っているのが最大の特徴。
イタヤ、ミズキ、ヒトツバ、ホオノキなどを材料とする一般のこけしと違い
杉の素材ではこけしの製作には困難とされるだけにユニークな存在で
塗ろうを施さないのもより素朴なタッチをいだかせる。
頭と胴は一本の木から作る"作り付け式"で全体がややほっそりとした感じ。
胴の描彩が着物合わせになっており、帯にあしらった松竹梅の模様が清楚。
素材となる杉は、同じ郡内の協和村荒川周辺の天然杉。
七百年ほど前、源平の戦に敗れた平家の落人、屋島吉之丞が
この南外村に隠遁の地を求めてやってきたが、その子孫に又五郎という人がいた。
寛文年間の約三百年前の頃で、又五郎こけしの開祖といわれる。
初代又五郎が作った当時のこけしば、杉の素材を山刀できざんだ荒けずりの木彫人形で
他のこけし発祥時代にみられるごとく、村の子供の玩具だったらしい。
この伝統こけしは文字どおりの手彫りだけに手数がかかり、一日一本が限度。
いまは特に求められれば作る程度。
古くから営々と受け継がれてきた
現代人の心に郷愁を呼び起こす格調ある民芸品といえよう。