「探偵役はミスキャスト」
　訳者: 斎藤 数衛

　売れない芸能エージェントのジェイクに突然舞い込んだ仕事は、畑違いの奇妙なものだった。
雲をつくようなホモの大男がやってきて、恋人を殺した犯人を見つけてくれというのだ。
　セクシーな秘書に尻をたたかれ、なれない探偵家業に乗り出したジェイクは、被害者が働いていた小劇場を調べはじめた。
　元スタントマンの劇場主、ヤク中の元女優、舞台の奈落に住む双子の姉弟など、一癖も二癖もありそうな連中のあいだを右往左往するうちに、ジェイクは第二、第三の殺人に巻き込まれていった！
　期待の新人が軽快な筆致でものした陽気でオフビートな快作。

　とても“奇妙”な小説です♪
　ワタクシすっかり“タイトル”に騙されてしまいました♪
　“ハード・ボイルド”でもなく、“ミステリ”でもない♪
　“落とし所”がわからず右往左往する“非”探偵？
　なんなんだ⁈

　訳者あとがきでも
　舞台は現代のロスアンゼルス。
　昨日も今日も起こるかもしれない暗い殺人事件。
　普通の市民が毎日平凡な生活を繰り返しているが、思いがけない時と場所に、その平凡さを異常なものに変えてしまう危険が待ちかまえている。
　この物語には殺し屋も私立探偵も出てこないし、警察もほとんどかかわってこない。
　殺す者も殺される者も、そして犯人を追う者もみな平凡な市民だけである・・
　
　でもですよ、思うにその実態は『ホラー』小説でもあり、一種“純愛”小説なのかも？？と♪
　この“奇妙”な本は久しぶりの◎なのかも♪

　古書レベルとしての本の状態は概ね良好かと♪