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タフで神経が太く、度胸と肝が据わっている元交番勤務の警察官・菊川玲二が、チンピラ相手に拳銃を突き付けたことがきっかけで懲戒免職となります。しかしその才能を見込んだ警視庁は潜入捜査官として彼を再雇用。関東で最大勢力を誇るヤクザ組織・数寄矢会に潜入させることから物語が始まります。このシリーズの２冊組を提供します。

玲二のハチャメチャぶりは単純にエンタメとして楽しめます。



土竜の唄

多少のバックアップはあるものの警察とはあまり関係なく、腕っぷしと度胸だけで菊川がヤクザ組織内で出世していくという展開。

まずは数寄矢会傘下の阿湖組組長・阿湖正義の若頭・日浦匡也に気に入られ兄弟分の契りを交わした後に客分として、MDMAを巡って阿湖組若頭補佐・月原との対決したり、阿湖組と対立する蜂ノ巣会・血引一家をぶっ潰したり、と大活躍をするのです。

　とうとう阿湖組組長にも気に入られて親子の盃を交わす（本物のヤクザとなる）に至るのです。



土竜の唄チャイニーズマフィア篇

前巻で警官を懲戒免職された潜入捜査官になっていた菊川だが、やくざとしての資質を認められ急速に出世していきます。そして潜入先である数寄矢会の会長である轟周宝のボディーガードを任命されるほどの信用を勝ち得るのですが、轟の妻と娘の買い物に護衛として同行中にチャイニーズマフィア・仙骨竜に襲われ、轟の愛娘・カレンがさらわれるという失態を犯します。菊川の兄貴分である武闘派のと日浦とともにカレンを奪還するために玲二は仙骨竜のいる上海へ乗り込むというのが本編のあらすじです。



　今回もドタバタ色の強い展開です。カレンは上海で仙骨竜のボス、ラン・フーにより人身売買の競売にかけられる運命になるのですが、菊川と日浦は上海のタクシー運転手・スン・ドゥメイ、ナイトクラブの用心棒・ニュウ・リンの助けを借りて人身売買市場であるホテルへ潜入。数々の強敵、難関に対峙するも、持ち前の根性と腕っぷしそしてっ強運で乗り越えてラストはラスボスのカンフーマスター、ラン・フーと一騎打ちに…