『講談師ただいま24人』、著：一龍齋貞鳳、朝日新聞社、1968年、318頁

1967(昭和42)年度の『芸能人重宝帳』を見ると、日本にいる講談師は24名。うち、真打17人、二つ目3人と、前座4人である。縦社会のため下の者は上の者の世話をするわけであるが、お世話をする人は4人、される人がその4倍以上という異常な数字になる。
筆者はこのような惨状の中、講談師がおかれている現状・課題を洗い出し、
そして解決法を探っている。大きく考えれば芸能界のリストラであり、自分が所属する業界・組織や部署の閉鎖や統合が進むことはどういうことか、まさに「明日は我が身」。