自宅蔵書ですが、駐在刑事は状態は良好ですが、尾根を渡る風には３か所マーキング跡があります（写真参照）。ご了承いただけるかた宜しくお願い致します。

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駐在刑事

主人公は、奥多摩の駐在所長を務める元警視庁捜査一課刑事・江波淳史。彼は刑事時代に事情聴取中に被疑者を死なせてしまったという過去を背負っています。 舞台は奥多摩ですので笹本が他の作品で描くような過酷な山岳登頂といった場面はありません。また駐在所のお巡りさんが遭遇する事件ですので派手な凶悪犯罪が描かれるわけでもないのですが、地域住民との心温まる交流と美しく雄大な自然とを落ち込んで一級のエンターテーメントととして描きます。



尾根を渡る風

<花曇りの朝>

　江波は山小屋で行方不明になった犬探しを依頼されます。愛犬のプールと共に、山登りをしてプールが見つけたものはトラバサミととチャムの首輪。一方このころ避難小屋にすみついている不審者が出没することが知らされます。　行方不明の犬の捜索が殺人事件容疑者の追跡にリンクします。



<仙人の消息>

　山で有名な仙人と呼ばれる名物男を、ここ半月のあいだ誰も見かけていないという。気になった江波は仙人の行方を追います。そして彼の知られざる過去と過酷な運命が明らかになってきます。



<冬の序章>

男女が軽装で登山口に行くのを見たという情報を得た江波。そして男の遺体を発見しますが女の姿はなかった。事件性を感じた江波は女の行方を追う。そして思わぬ事実をが明らかになります。



<尾根を渡る風>

江波は恋人からストーカー行為にあっているという相談を受けます。怪しい男は２５歳の河野。彼は去年のトレランの有名選手でトレーニングとして奥多摩を走っていました。怪しい展開にもかかわらず最後は爽やかさを感じさせほっとする結末に持ち込んでいるところが上手い作品です



<十年後のメール>

10年前に、山で消息を絶ち行方不明になっていた当時22歳の宮原。その父親のパソコンに助けてとメールが届いた。江波が個人的に情報を収集すると１０年前にあった親子の確執と、和樹に関わる事実が明らかになっていきます。