ソール・ライターの写真集アーリー・カラーです。



彼の作品は、ドキュメンタリー映画「写真家ソール・ライター　急がない人生で見つけた13のこと」を映画館で見たのがきっかけでしたね。



https://eiga.com/movie/82440/



写真の構図や配色がデザイナー的で、写真の構成がグラフィカル。

自分が子供の頃から、自然の中にある人工物との共生みたいな写真を撮るのが好きだったので、そうした彼の作風に惹かれたのを覚えています。

その後入手したのがこの本ですが、彼が活躍したファッション業界から去り、ニューヨークの日常風景から切り取ったその作品の数々は、作為的でコマーシャルな、ともすれば芸術「風」を要求される強欲さから逃れたクリエーターの心の平穏を覗かせてくれます。



「その写真、仕事だから仕方なく撮ってない？」というプロフェッショナルなフォトグラファーの本音部分をリセットしてくれる作品。

この本が、いつものお手軽スタジオワークを脱して、予測不可な街中でシャッターを切るきっかけになればいいんですけどね。