湿った空　乾いた空
吉行淳之介著
岩波書店　昭和47年2月初版発行
四六判　定価4,000円　235P
　特製本・限定一千部　初版　内函有り外函無し　天金・背革装幀、背両端少いたみ有り、写真No3

　可憐でやさしく、嫉妬深く自己中心的な女性と喘息の持病がある作家の「わたし」が外国旅行をする。ラスベガスの大喧嘩から始まり、パリの空港で別れるまでの男女の繊細な感情の揺れ動きを描いた作品。
　恋人の宮城まり子との私生活を小説にしたエッセイ。　吉行淳之介はアレルギーを持っていて日本の湿った空気より、外国の乾いた空気のほうが体調に良いらしい。　著者のソフトで精緻な表現力により外国の旅やふたりの口喧嘩の仲むつまじい様子が目に浮かんでくるようです。

　＊筆者の日記のような、千部限定の貴重なエッセイです。


　外観には経年によるしみ・やけ等がありますが本編はきれいかと思います。写真をご覧ください。
　
　古書籍にご理解いただける方の利用をお願いします。