茶道具の籠花入です。鶴首籠に塗竹入子の作りです。竹や藤（蔓）などの素材でしっかりと編まれた濃い茶色の花入です。



母は生前にお茶（裏千家）を趣味とし楽しんでいましたが、今回出品の籠花入は、当時の新聞紙（昭和４９年日付）を上蓋代りにした傷みのある段箱に保管で、以前に出品の「瓢炭斗」「利休形炉用炭斗」と同じ時期に譲り受けた茶道具だと思います。新聞の日付から経年約５０年の骨董です。

花入の使用状況は不明ですが、塗竹口付近の塗ハゲ（画像写真１１）以外には汚れや傷みはほとんど見られない良好な状態です。



玄々斉、淡々斎、好（写）と言われる籠花入もあるようですが、段箱にはうっすらと残る「宗全かご入れ」のメモ書きから「宗全好（写）」籠花入と思われますが、どうでしょうか。実際の製作者は不明です。



大きさなどは次の通り。なお、塗竹筒に割れなどはなく漏れはありません。

【鶴首籠】
高さ３０㌢、口外径５．５、内径４㌢／

首径４．５、胴径１５．５㌢、底一辺９㌢／

重さ（塗竹含）１２０㌘／

【塗竹筒】
長さ２６．５㌢、口外径３㌢、内径２．６㌢／

深さ（節まで）１８㌢／



経年約５０年の塗竹入子の鶴首籠花入、宗全好（写）？と思われます。骨董ですが汚れや傷みはほとんど見られない良好な状態です。お茶道具として活用していただければ幸です。