昭和20年代に民間で使われたうちわ４点セットです。時代が時代で、日用品なので、現存の状態はどうしても紙破れや虫食い、シミ、汚れがあります。当時、うちわが企業の宣伝広告に使われたであろうことはうちわの裏の会社名を見ればわかります。電話番号を見ると、電話もまだ取り次ぎの時代だったこともわかります。地名の口之津町とは今の長崎県の島原半島最南端にある町です。口之津町は大正〜昭和初期は三池炭鉱の石炭積出港として長崎第2の都市として栄えました。現在の口之津の静かな港町の風景からは、それは白日夢の如く信じられません。うちわのサイズは取手も含めてそれぞれ高さ35〜38cm、幅21〜24cmです。まだ使用にも耐えますが、夏場の風流なディスプレイにすれば涼しさや懐かしさの演出もできると思います。