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「トゥインクル・ボーイ」

シングルマザー、ネグレクト、暴行、動物虐待、いじめ、過保護と後天的な劣悪環境によって作り出されたモンスター・チャイルドたちの事件を集めています。

トゥインクル・ボーイ

少年・拓馬の楽しみは、母親とその彼氏と一緒に競馬場に行き、落ちている馬券を拾うこと。当たり馬券拾った時は、母親も彼氏も大喜びしてくれます。そして、拓馬はポケットや鞄の中の馬券の方が価値があることに気づきます。

三つ編み

萩原は隣の飲み屋に通ううちに店の幼い娘になつかれます。しばしば子守を引き受ける萩原ですがある朝、恋人と半裸で寝ているところをいるところを遊びに来た娘に見られてしまい・・・

捨てネコ

勝は母と継父と暮らしていますが、家でも学校でもいじめられています。やがて子猫を虐待するようになり、死んだ猫を床下に捨てます。異臭で死体に気づかれますがそこには・・・

青空

子供好きで保育士になった早苗ですが、現実の厳しさに挫折寸前。そこに転園してきた巧太は大問題児。園児に恐怖と憎しみを持つようになった保育士の悲劇。

「泡」

母親は教育ママで祐一郎の教育に必死。「パパのようになっちゃだめ」そう繰り返します。一方パパは優しくて男らしくて憧れです。不仲の両親に挟まれて悩む祐一郎ですが、父親との男の約束を果たすために犯罪に加担することになります。



「死んでも忘れない」

中盤までは大変いい感じで次々に木戸家を不幸が襲うので、その後の展開に期待する。痴漢に間違えられる父親、近所の噂に押しつぶされて自棄にになり流産しそうになる継母、中学でいじめられて下着泥棒の汚名を着せられる息子。これらの不幸の連鎖が表面上幸せであった木戸家を崩壊させる。いいですね。

　ところがもうひと押しというところで、突然木戸家に居候することになった大学受験生の友樹のおせっかいで平和な家庭を取り戻します。

　題名から「死んでも忘れないくらい憎んでいる」もしくは「恨んでいる」というおどろおどろしい小説を期待したのですがハッピーエンドです