1992から1993に開催された、ロバート・メイプルソープ展の図録です。

メイプルソープの美意識の軌跡が，豊富な図版により一望できる貴重な一冊です。

初期のコラージュ作品から、死の直前までの、生涯を回顧するこの展覧会は
90年代初頭に大変注目を集めた展覧会でした。


表紙には擦れや，色褪せがありますが、中の写真はきれいです。

1993年の神奈川県立美術館での展覧会のチラシをお付けします。

＜「BOOK」データベースより＞
挑発する美のフォルム。張りつめた鋼のような肉体をおしげもなく晒す黒人の男たち、静謐なランやチューリップ、彫像のように凍結した女性のトルソ。崩壊した美のイデア

本書には年齢性別も様々な人々のポートレイトと花の写真がモノクロ・カラーを問わず並べられている。
人物写真は有名人から無名な人々、ヌード、自画像、80年代のＮ.Ｙ. ゲイシーン、ボンデージ物までいろいろ。
花の写真と同様に彼の人物写真は、触れたら指先が切れるかの様なパン・フォーカスで撮られており可愛いらしい演出など微塵もない。
被写体に対する冷徹な物質主義とでも言える視線に貫かれている。