「外資系コンサルの真実 : マッキンゼーとボスコン」
北村 慶
定価: ￥ 1600

クライアント側としてコンサルの利用法を考える良き教本です。コンサル業界を目指す学生も一読をお勧めします。

２００６年と古い本ですが、今も活きるメッセージが盛り込まれています。それはMBAやスタープレーヤー揃いの外資系コンサルと渡り合うだけの立場とアカデミックバックグラウンドを有する著者だからこそ、コンサルタントを無闇に崇拝せず、逆に暴利をむさぼるが使えないと吐き捨てるでもなく、対等の立場でフェアに有効活用を提案しています。
確かにコンサル至上主義で無批判に従っても社内で執行力を持たないコンサル丸投げでは処方箋が生きない、逆に自説を社内説得する際の外圧として利用するのも経営者の職務放棄という例を見てきました。
その功罪を把握した上で限界もわかりつつ、世界中でベストプラクティスを集積している外資系コンサルをうまく使い、丸呑みでなく判断して自社に最適の選択肢を選ぶべしと言うのは実務でコンサルと渡り合った経験からの方法論として腹落ちしました。
学生はマッキンゼーとかかっこよさげで志望者が増えていますが、up or outで地道なfact finding作業に耐える覚悟、社内を熟知する生え抜き経営者に対して自身が何を訴求しうるか試される覚悟等を持つ上でクライアントからこう見られているということを知る為に一読をお勧めします。

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