ベートーヴェン：ピアノ協奏曲全集　3枚組

disc 1

・ピアノ協奏曲第1番ハ長調 op.15

・ピアノ協奏曲第4番ト長調 op.58

disc 2

・ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 op.19

・ピアノ協奏曲第3番ハ短調 op.37

disc 3

・ピアノ協奏曲第5番変ホ長調 op.73『皇帝』



アルフレード・ブレンデル（p）

指揮：サイモン・ラトル

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

録音：1997-98年　ウィーン、ムジークフェラインザール



ブレンデルとラトル指揮するウィーン・フィルという話題性としては強烈な顔合わせによる全集。ラトルの常で、楽器の配置はヴァイオリン両翼の正統的なスタイルによっており、左右に飛び交うフレーズがとても刺激的ですが、相手がウィーン・フィルということもあって音響の豊かさはやはりみごとなものです。ムジークフェラインザールの鳴りっぷりも実にゴージャスで、ブレンデルの毅然としたピアノと渾然一体となったサウンドには抗し難い魅力があります。解釈・技術・音質が完璧なバランスを保った希有な全集の登場です。



古楽器奏法も採用したラトルゆえかアンサンブルもきりりと引き締まり「刺激的にして芳醇な音楽劇」を繰り広げる。ブレンデルの切れ味と円やかを具備したピアニズムも絶好調。スリリングな円熟の境地。録音は非常にクリアで高レベルですが、なぜか、身体に染み付いたアナログ時代のベートーベンのレコードを聴くときの高ぶりが蘇りました。あの音はムジークフェライン独特のものの様な気がします。



非常に刺激的だがまさしくベートーヴェン的で本当に素晴らしい。ラトル指揮ウィーン・フィルは見事というしかない。個人的にラトルの古楽奏法をモダンオケに取り込む姿勢は大賛成で、これを聴いて彼らのベートーヴェン：交響曲全集を購入したくなった。ブレンデルのベートーヴェンはやはり彼が最も力を注いでいるだけあって説得力の構成力、豊かな音楽性、精巧な技巧など現代を代表するベートーヴェン弾きにふさわしいと思う。



輸入盤　23

盤面disc1&3にわずかなすれありますが再生問題無し



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