月刊言語2002年３月号

ことばのコンピュートピア――人間との対話を目ざして



急速なコンピュータ技術の進展にともない、それを利用した自然言語処理も様々な領域で目ざましい成果を上げている。それをベースに、対話型ロボットの開発などの実用的研究も活発に行われ、そこで見出された問題が言語研究にフィードバックされて新領域を切り拓くケースも見られる。本特集では、そうしたプロジェクトを中心に取り上げ、開発の過程でどのような問題にぶつかり、そこから人間言語の特質がどのように明らかになってきたかを探る。



目次

コンピュータが拓く新しい言語世界（田中穂積・徳永健伸）

言語を計算機でどのように捉えるか（辻井潤一）

対話型ロボットの開発と問題点（白井良明）

音声対話翻訳システムの仕組み（山本誠一）

ネット検索ガイド嬢マイコ（三吉秀夫）

道案内ロボットと身体表現（小野哲雄）

要約するコンピュータ（奥村学）

障害者に対するコミュニケーション支援（市川熹）



ＣＧロボットの活用（斎藤豪・中嶋正之）

漢字の読みとり（中川正樹）

【巻頭エッセイ】

「同じ言葉を話す」ということ（道下匡子）

南スマトラのフタバガキ人工林（渡辺弘之）

大学生の学力低下をどう捉えるか（池本勲）



【連載】

認知科学との対話３　複雑系言語学への正体

ポライトネス理論の展開３　Ｂ＆Ｌのポライトネス理論(1)

マルチメディア言語学情報３　少数言語研究のための情報収集

ことば15　ハイダ語

続・歌舞伎のことば３　つけ廻しく

進化論からみた人間行動学３　言語の進化

読書日記111　本当のこと

時代のコミュニケーション学３　携帯電話という「世界」

続・防災の言語３　災害要援護者

〈ＣＭ〉ワード・ウォッチング179

　「フランスでは、マンションの廊下も階段も夜は真っ暗なんです。」

亀井肇の新語・世相語・流行語12

チャレンジコーナー



【特別記事】

チンパンジーの子育て・人間の子育て――子育てを支えるもの（田中正之）

上代日本語に左方 wh 移動はあったか（外池滋生）

〈日本語文法学会第２回大会〉報告（安達太郎）



大修館書店 言語学

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