ヘンレ社、ベートーヴェンのピアノソナタ第１番の楽譜です。
数年前に新品を楽器店にて購入後、数ページ初見したのみで、書棚にて保管していました。
校訂はマレイ・ペライアが行っています。
彼は音楽学者シェンカーに影響され、自筆譜などの資料を丹念に読みこみ、本校訂を作ったそうです。詳しくはSteinway社によるインタビュー（ネットで閲覧可）に載っています。

例えば、写真4枚目、中段の符尾が（一見）逆向きになっています（実はこれが正しいようです）。
ここは声部の書き分けを意味し、そこから重要なモチーフが浮かび上がります。
シュナーベルやケンプ、ペライアなどは、こうしたモチーフを少し強く弾いているようです。
市販譜では見やすく揃えられているのですが、この楽譜では音符の意図を浮かび上がらせようとする姿勢が垣間見えます。

あくまで素人保管ですので、お気になさる方はご遠慮ください。
よろしくお願いします。

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