①ブラームス:ヴァイオリン協奏曲

ダヴィッド・オイストラフ(ヴァイオリン)

指揮:オットー・クレンペラー

フランス国立放送管弦楽団

録音:1960年

②モーツァルト:協奏交響曲K364

イーゴル・オイストラフ(ヴァイオリン)

ダヴィッド・オイストラフ(ヴィオラ&指揮)

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

録音:1972年



オイストラフの包容力のある温かく、美しく、雄大なヴァイオリンの音色を楽しめる格好のディスクです。オイストラフのブラームスでは1969年にセル指揮のクリーブランド交響楽団と共演したものもあり、どちらも甲乙つけがたい素晴らしさです。2017年の名曲名盤500では、このオイストラフ/クレンペラー盤が第2位、オイストラフ/セル盤が第3位に選定されています。この盤は60年以上前の録音ですが奇跡的な素晴らしい音質です。クレンペラー指揮はフランスのオケとは思えないくらいの重量級の響きです。モーツァルトの協奏交響曲でヴァイオリンを弾いているのはダヴィッド・オイストラフの息子です。父は一歩下がってヴィオラと指揮を担当しています。息子との共演はさぞかし嬉しかっただろうなと思います。



ブラームスのヴァイオリン協奏曲が好きで、幾多の演奏を聴きました。名演と評された新旧の盤はほとんど聴いています。音楽の豊かさと大きさ、格調の高さ、堂々としたさま、技術が優れていること、ブラームスのもつ男のロマンの表出、全てに心奪われる演奏があります。それがオイストラフの演奏です。バックは巨人クレンペラー指揮のフランス放送管弦楽団（クレンペラーがフランスのオケを指揮した演奏は極めて珍しい）ですが、楷書的で艶やか、かつ微動だにせぬ磐石の演奏は、深々とした感動をもたらします。EMIヨーロッパからの輸入盤は、従来のものとは比較にならぬほど音質が改善されています。オイストラフ父子共演の名演、モーツァルトの協奏交響曲変ホ長調 K.364も聴きごたえあります。



輸入盤【廃盤】13

盤面わずかなすれありますが再生問題無し



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